SOPT news -- 2006/6/27
【ピューリフィケーション研究会】
ピューリフィケーション研究会(SOPT)会員の皆様へ
今月から新たな連載企画として、第9回Q&Aセミナーで素晴らしいご講演をい
ただいた産総研の原先生に、「変種変量生産時代の局所クリーン化生産方式」と
いうテーマで、約10回に渡って分かり易く解説していただきます。
◎ちょっと一言【上海事情】
上海にはウェーハメーカーもデバイスメーカーも電子材料メーカーもみんなあ
る。従って、“Made in China”のICは自前で作れる。でも、なぜか信頼性が
イマイチとの印象を持っている人が多い。実際には最先端ではなく基幹電子デバ
イスなら十分である。台湾・韓国・日本並びに欧米の技術の輸入により、かなり
良い線の品質が保たれている。無いのは、本格的な製造装置や評価装置メーカー
だけ。もしもの話だが、これらが現地で開発されたら、鬼に金棒となる筋書きと
なり、旋風が吹く。でも、どうでしょう、上海の街はお洒落な若い女性が多い。
ファッションには、日本よりもお金をつぎ込むのを惜しまないとの現地ニュース
を聞いたことがある。製造装置もこの感覚で投資されたら、また白旗を上げる日
本がイメージ浮かんでくる。
日本は元気でないと日本ではない。何のかんの言いながら、へこまずに経済危
機を乗り越えてきた日本。今期も史上最高の利益を上げてるメーカーが増えてい
る現実を見て欲しい。そこに真理をみるなら、苦しくともつまらなくとも、くさ
らず・あせらず、大きな夢を現実に変えて欲しい。でも、チャンスをしっかり掴
まないと逃げていくのも現実。逃がしてはいけないのだ。。。。。と、上海の街
が教えてくれた。
ヘッドライン
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■ 静電気の考え方
■ 変種変量生産時代の局所クリーン化生産方式 第1回「環境分離の必然性」
■ フィルトレーションの基礎知識 その2「ろ過対象物によるろ過の分類」
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以下本文
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■ 静電気の考え方
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静電気の放電による破壊(ESD;Electrostatic discharge)現象は有名であ
るが、湿度が40%を越える環境だと生じにくい。この意味で、静電気対策の基
本は湿度対策が基本と位置付けられる。最近ではESA(Electrostatic attrac
tion)により静電気による異物の吸着が問題となる場合が多い。前者は、組立工
程で後者はウェーハ工程でのポイントとなっている。
これとは別にESDS(Electrostatic sensitive devices)対策が必要とされ
ており、エアコン・洗濯機などの家電製品などに搭載される電子部品の静電気対
策も要求されている。これらは、ESDSであり、近い日本語訳は、静電気に敏
感なデバイスであり、この対策も重要視されてきた。
5月24日付の半導体産業新聞に、園田氏(本研究会副委員長)のインタビュー
記事が掲載されているので、是非参考にして頂きたい。判り易く解説している。
◎インタビュー記事:
http://www.puriken.org/files/scn060524p12.pdf
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■ 変種変量生産時代の局所クリーン化生産方式 第1回「環境分離の必然性」
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(独)産業技術総合研究所 原 史朗
局所クリーン化という言葉を、最近良く聞くようになっています。局所クリー
ン化という技術はかなり昔からあるのに、何故今そうなのでしょうか。実は、最
近半導体の300mmウェーハの最新鋭工場でスタンダード技術となった局所クリー
ン化は、昔からあるものから飛躍して異次元のレベルへ進化した、いわば生まれ
変わったものなのです。ところが、残念なことに、新旧局所クリーン化技術は、
言葉が「局所クリーン化」と同じ事から、プロフェッショナルの間でも、かなり
混同されており、新技術の正常な今後の進展を妨げています。
クリーン化としての飛躍的性能だけでなく、他方、新世代の局所クリーン化は
、新生産技術として、これからの21世紀の主流となる変種変量生産への高い適
合性を持っています。本コラムでは、おおよそ10回の連載で、この新技術を、
クリーン化と生産イノベーションの2つの観点から解説してゆきます。第1回の
今回は、そのイントロダクションです。
局所クリーン化は、一種の環境分離技術です。人と製造物の居場所を分けて、
製造物には製造物に適した環境、人には人に適した環境を与えてくれます。この
局所クリーン化技術が、最近にわかに注目を集めています。それは、この技術を
使うとゴミや微粒子を製造物からシャットアウトできるので、高品質で不良を出
さないモノづくりが簡単に実現できることがわかってきたからです。また、局所
クリーン化は、アスベストなどの危険物質にさらされる、「きつい」「汚い」「
危険」といういわば3K環境から人間を解放してくれます。製品を箱に入れて運
んで、人がジーンズを履いた気軽な格好で作業できる、そんな製品と人の両方に
都合の良い製造を実現します。
ところが、これまで「人」と「モノ」を相互に「遮断」するというこのシンプ
ルなことを、製造現場では最近まできちんとやってきませんでした。というのも
、人が生まれて以来今日までずっと、人とモノが共存したモノづくりに慣れ親し
んできたので、共存に問題があるとはまでは誰も思わなかったからです。昔はそ
れでも良かったのですが、現在ではモノづくりが高度になり、また、危険を伴う
ようになってきました。持続可能な社会を実現してゆく上で、共存のマイナス面
が噴出しています。
たとえば、ゴミが製品不良の原因になる半導体集積回路の工場では、ゴミの発
生原因が主に人であったため、製品をゴミから守るために、人が防塵服を着て、
その上で部屋をゴミフィルターで清浄化した、いわゆるクリーンルームでの製造
が普及しました。そのお陰で製品は裸のままで工場内を行き来していたのです。
製品が裸で人が防塵服を着る・・・何かおかしいのですが、人と製造物が共存す
ると、どちらかが犠牲にならなくてはなりませんでした。
また、建材製造工場では、作業者は、アスベストなどの危険物質にさらされて
きました。モノに危険がある場合、製造物を守るためのクリーンルームは無力で
、モノから人を守る一般的な技術的方法がなかったのです。その間に、製造で発
生する物質の危険性もどんどん高まり、工場の外へ危険物質が拡散してゆく影響
も無視できない時代になりました。
このように、共存が問題になる現代では、両者を分離する局所クリーン化生産
は、大変本質的な問題解決方法になってきたと言えるでしょう。
たとえば、先の3K問題だけを見てみても、局所クリーン化生産は、人に対す
る安全で安心な生産システムを提供します。業界はこのメリットを認識しておら
ず、全く世間にアナウンスしてきませんでした。これは、質の良い労働者を雇用
するという視点だけ取ってみても、大変な損失と言えるでしょう。
また、局所クリーン化生産システムは不良品を出しにくいその性能から製品の
ローコスト化に大変役立ちます。また、箱に入れて運ぶので、高速搬送が可能に
なり、製品を素早く市場に送り出すことができます。製造業の現場や経営レベル
では、最近、生産のローコスト化や末端消費者のニーズに即応するオンデマンド
化が叫ばれるようになっています。局所クリーン化は、そういうクリーン化技術
の域を越えた、変種変量生産が主流となるこれからの製造の基幹となるコアテク
ノロジーとして役立つようになってゆきます。
読者の中には、局所クリーン化って、要はFOUPのことでしょう、つまり、製造
中のモノを箱に入れて扱えば良い、ただそれだけのこと?と思われる方もいらっ
しゃるかもしれません。しかし、本当にそれだけのことならもっとずっと前に普
及していたことでしょう。人とモノを分離するには、装置とシステムにそれなり
の工夫が必要です。
半導体前工程ではすでにスタンダードになったとはいえ、ガス遮断へのシステ
ム的発展と、実装技術や他分野への応用展開など、今後、非常に活用範囲が広が
っています。第2回以降は、クリーン化技術の歴史を振り返りながら、コアテク
ノロジーとしての局所クリーン化を展望してゆきます。
◎詳細はこちら: http://www.puriken.org/minien-01.htm
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■ フィルトレーションの基礎知識 その2「ろ過対象物によるろ過の分類」
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日本インテグリス(株)
ろ過はその対象物質のサイズから、つぎのように分類できる。
1. 粗ろ過
砂ろ過、ろ布、ろ紙、不織布、ろ過助材などによるものである。それぞれの特徴
はつぎのようなものである。
(1) 砂ろ過
◆ 種類:粗〜密
◆ 特徴、利点:深層部での捕捉、汚れ保持力(dirt holding capacity)大。
(2) ろ布
◆ 種類:よく使われている繊維の種類には、Staple(短繊維)、Monofilament
(長繊維)、Multi-filament(長繊維)を撚り合わたもの)がある。
◆ 特徴、利点 :食品、醗酵分野でのろ過によく使われている。再生が可能。
(3) 不織繊維
◆ 種類:繊維をランダムにからみあわせてシート状にしてもので、ろ紙、フィ
ルターパッド、不織布などがある。
◆ 特徴、利点:繊維間の間隙が細かいので、高清澄度を必要とするろ過に適し
ている。
(4) ろ過助材
◆ 種類:ケイソウ土(SiO2が主成分)、パーライト(SiO2約70%とケイ酸アルミ)
が一般的。
◆ 特徴、利点:ケイソウ土の粒度分布は4〜40μmが一般的。
2. 緻密ろ過
(1) 焼結金属
◆ 種類:ステンレススチール、ニッケル、銀、鉄、黄銅がおもな材料。これら
を金属粉を焼結してつくる。
◆ 特徴、利点:細孔径は、一般に粉末粒径の16〜20%。高温耐性、機械的強度大
◆ 応用: 油類、高温での流体のろ過。
(2) セラミックス
◆ 種類:おもな原料はアルミナ(Al2O3)。原料を成形、加熱、焼成してつくる。
◆ 特徴、利点:耐熱、耐食、硬質性。
◆ 応用:水道水の最終ろ過。薬液のろ過。
◎詳細はこちら: http://www.puriken.org/filtration-2.htm
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